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Interview09
ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ
調理部
鉄板焼 匠 副料理長
2015年 新卒入社R.K.
私が調理学校に通っていた時のことです。ホテル インターコンチネンタル 東京ベイの当時の総料理長が講演にいらっしゃいました。アシスタントの方が学校の卒業生だったからだと思うのですが、料理の完成度が高く、話もおもしろくて、一気にベストホスピタリティーネットワークへの関心が高まりました。さらに、アシスタントの先輩に話を聞くと、切り身の魚や肉を入荷する企業もあるなかで、自分たちの会社では肉も魚もさばくところから教えてもらえると聞き、基礎を学ぶのに最適だと感じました。
都内でも一流の調理場で修行を積みたいと思っていた私は、ラグジュアリーホテルであるインターコンチネンタル 東京ベイだけにエントリー。今思うと、就職活動としては危なっかしいことをしたなと感じますが、その意気が認められたのか無事に入社することができました。
当時の総料理長には入社後も良くしていただいて、今でも連絡をもらうことがあります。「どうだ、娘は元気か?」なんて。人との温かい交流も、この会社に入って良かったと感じる点です。
入社後は、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイのシェフズ ライブ キッチンに配属されました。自分はホット場と言って、お肉などを焼く担当になりました。普通、一般的に、最初はコールドと言ってドレッシングをつくったり、盛り付けの準備をする場所に入るので、自分でも内心驚いたのですが、これはいいチャンスだと捉えるようにしました。今振り返ると、フレキシブルな考えの方が、トップにいたのでしょう。料理ドラマによくある、「皿洗いからスタートだ!」なんてことは一切ありませんでした。
むしろ、突然、先輩から「ベシャメルソースをつくってみて」なんて言われたこともあります。でも、わからないことをやらせよう、というわけではなくて、レシピがあるのでそれを見てつくってみて、ということでした。新しいことを、どんどん学ばせてくれる職場でありがたかったです。
ただ、先輩のワザを学ぶには、見て覚えるのも大事だと思います。言葉でも説明をしてくれるのですが、言葉で説明しきれない細かな動作にこそコツがあると私は思っていて。「神は細部に宿る」と言うじゃないですか。
現在は「鉄板焼き 匠」の副料理長を務めています。うちのお店は、最初から最後までお客様の前にシェフがいるのが特徴で、味はもちろんのこと、その点を評価してくださるお客様が多いです。つまり、食事の最初から最後までシェフがおもてなしをする、ということです。鉄板焼きは、店舗のラグジュアリーな雰囲気も相まって、プロポーズの機会に来店を考えている方もいますので、ガチガチに緊張したお客様もいらっしゃいます。
そういう時は事情を察して、少し会話を楽しんでいただきます。ただ鉄板焼きの料理を作るだけが仕事じゃないというのが、この仕事の楽しいところです。逆に、仕事のコンフィデンシャルな話をしていたら、そっと席を外すなどの気遣いも必要です。
おもてなしとは結局のところ、一人ひとりに合わせた接客のことだと考えています。ゆっくり食事を楽しみたい方もいれば、ホテルの近くの劇場で観劇するから早めに食事したいというお客様もいらっしゃいます。空港が近いので「フライト時間が〜」ということもあります。つまりは、その方が食事以外の付加価値をどこに求めているかを察知することが大切なのではないでしょうか。そんなことを考えながら、日々、仕事をしています。